初恋のジンクス
ヤキモチ 《崇》(1/4)
《崇 side》
いつからだったか、多分もう入学式の時には気になってた。
最初彼女を見たのは入学式。
…面白れぇやつがいるな
と思っていたら、同じクラスにその子はいた。
彼女の名前は木下絵里花。背が小さくて顔もまぁ普通に可愛いから、初日から男子の間では美香ちゃんの次に何気に人気があった。
最初の頃は物静かで、入学式の時のイメージとは全然違うから不思議に思った。
でも、掃除の時間に必ず滑ってコケてるとことか、肝心な時に限って遅刻しちまうとことか、ちょっとボケた所がなんだか可愛く見えた。
それからしばらくして、夏希が木下と一緒にいることが多くなった。
それから木下の表情は変わっていった。
それまではずっと俯いてて、別に根暗って訳じゃないけど感情を表には出さない方だった。
入学して3週間くらいたった日の朝、教室に入った時目に映ったものに心臓が飛び跳ねた。
今まで見たことの無いような笑顔の木下が目に飛び込んできたんだ。夏希と一緒に何かの雑誌を見ながらお腹を抱えて笑ってる。
あぁ、あんな風に笑う子なんだな。
この日、自分の気持ちを確信した。
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