オキュパイド・アース
◆14[第1軍出撃!](1/14)




2月初頭、国連軌道宇宙軍と、国連月宇宙軍は、
その目的を終え、人類存亡の危機に備えるとして合併。

【統合宇宙軍】と言う名の元に、人類全ての軍事力を結集した。



目指すは地球攻略、地球奪還。

35年後に巨大隕石【ギャランホルン】が、地球軌道に到達するまでに、
地上に人類の生活の場を移し、軌道上のコロニー全てを撤去しなければならない。



引くも地獄、進むも地獄。

もはや人類には、流血を乗り越えねば、未来は無かった。





場所は地球の成層圏

地上数万メートルの高空。



徐々に、徐々に高度を落としながら、
地球を周回する、1隻の輸送艦。

船体には、【OUNSF】(Organization United Nations space force)と、真新しい統合宇宙軍のペイントがされている。



輸送艦の名前は「ミシシッピ」



輸送艦と言っても、電磁投射砲で武装し、APEも搭載し、
戦闘部隊をも運搬している。

つまり、これ1艦で、小規模ではあるが、作戦行動…軍事活動が可能なのである。





長身の兵士なら、首を曲げないと入れない、
天井の低いブリーフィング・ルームは今、
熱気と緊張感と、武者震いの混ざり合った、
一種、異様な空気に包まれている。



折り畳みの簡易椅子に座っているのは、APEのパイロットと、
機械化装甲歩兵部隊の分隊(約10人単位)指揮官達。



そして、地図が表示されたモニターを背に、兵士達に説明を行っているのは、女性の佐官。



一切化粧をしていないのでは?
と、想像してしまう程にナチュラルな顔。
清潔感を通り越して、冷酷ささえ感じてしまう顔立ちと眼差し。

射る様に周囲を見渡すクール・ビューティー。



【元】中央参謀部のニーナ・フライシャー大佐が、
見かけのクールさとはかけ離れた可愛い声で、
兵士達に作戦行動の説明を行っていた。





フライシャー大佐「前回の、強行偵察作戦で、
【物体E】は、海は苦手ではないのか?との仮定に至った。
神格型の登場で確信に至らず、撤退せざるを得なかったが、
今回の強行偵察では、この仮定をはっきりと確信に変えたい!」





続く

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