オキュパイド・アース
◆7[空中要塞アーシラト](1/11)




国連軌道宇宙軍、奨学コースの教育実習。

カオル達4人は着実にカリキュラムをこなし、
そしてメキメキとその才能を個々に伸ばして来ている。



そして季節は秋

国民投票で「四季」を採択した日本国コロニーの一つ、コロニー3【中京】では、
ドーナツ型コロニーの限界なのか、いささか簡単過ぎる季節変化ではあったのだが、
気温が下がり、天井のスカイモニターや、公共施設の「壁紙」が、紅葉を始めていた。





そして、文化祭の準備を始めようとしている、市立四日市東高等学校の一年一組に、
この時期としては珍しく転校生がやって来た。

時期的にも珍しかったのだが、
やって来た「彼女」のスケールも、また珍しく、


『月から来た女の子』

『国連月宇宙軍の交歓留学生』



学校内では学年に関係無く、彼女の話題で持ちきりとなっていた。



そんなある日の昼休み、
転校生がやって来て一週間。

隣のクラスである一年二組に、勢い良く扉を開けて、「例の男」が現れた。



ガラガラッ!



赤磐「ムナカタ!ムナカタはいるか!」



そう、やって来たのは赤磐雷太。
カオルの一年先輩であり、カオルと同じ国連軌道宇宙軍の奨学コースの先輩でもある人物。



勢い良く扉を開けた赤磐ではあったが、


ムワッ…!


教室内から溢れ出て来たスパイシーな匂いにたまらずのけぞり、
涙目になりながら、再びカオルの名前を呼ぶ。



赤磐「ムナカタ、ムナカタいるなら返事せい!」



すると、



カオル「あ、赤磐先輩ですね?ムナカタここにいます♪」



と、カオルの返事が。



赤磐「…ったく」



カオル「すいません、すぐ食べ終わりますから」



教室に入る赤磐、カオルはちょうど昼食中。
他の生徒達は学食に行ったのか、教室はカオルの貸し切り状態。

そして、くしゃみが出そうな「赤系」のスパイス臭が充満する中、カオルの机に視線を合わせる赤磐。



赤磐「麻婆豆腐あっためてたのかよ(笑)」



カオル「白いご飯にめちゃくちゃ合いますよね♪」



(*´ω`*)タマンネー♪



赤磐「しょうがねえな(笑)
とりあえず早く食え、食べ終わったら隣の一組に行くぞ」





続く

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