†[実験開始](1/7)
「ここに座りなさい。」
先生が言う。
「はい。」
琉斗は鮮やかな光を放つコンピューターが充満する暗い部屋に連れて来られた。
部屋の正面に椅子が一つ。そこに琉斗は座らされた。
入り口側の右端にコンピューターシステムが配置されており、先生と綾女が何か話している。
「では、早速始めるわね?」
「…はい。(なんだってこんなコンピューターだらけなとこで検査なんだ?)」
「琉斗くんこれを付けなさい。」
綾女はそう言うと琉斗にあるものを差し出した。
「…はい。(なんだこれ…真っ暗じゃないか。)」
それはSF映画や科学実験などでよく見る頭に機械で出来た帽子のようなものにレーザーメガネがくっ付いたようなものだった。
「では、これより゙X774SV゙の思考検査を行います。琉斗くん?落ち着いて平常心を保って下さい。いいわね?」
゙X774SV゙とは琉斗のID番号及び、別称のことを意味している。
ゴゥ〜ーン…
ピピピピピピ…
ピロピロピロ…
ウィー…ン
ゴゴゴゴゴォー…
「…。!?なっ!」
「琉斗くん!!落ち着きなさい!」
「ぐ…っ!(落ち着けったって…こんなんじゃそんなの無理だろ…っ。)」
大きい機械音がすると同時に床や天井からケーブルのようなものが琉斗の被っている機械や腕や足、更には背中と胸にまで装着した。
フッー
同時に琉斗は気を失ったように落ち着いた。
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