びっち!びっち!びっち!
・[なんでこうなった](1/13)



うんざりするくらい天気がいい。
どんより気分の私への嫌がらせですね、わかります。



「なんて顔してんだよ」

「いや、これ全部田中のせいだからね?なんで自分関係ないみたいな顔してんのよ」



制服が汚れるのなんて気にしないで、2人して地べたに座る。
夏になりきらない穏やかな天候に照らされて、アスファルトも暖かかった。



「田中、なんであんなこと知ってたの?
誰にも言ったことないのに」



そう、あの話は事実だった。



ずっと、ずっと好きだった幼なじみの先輩。
優しくて頼りがいがあって、私を妹のように可愛がってくれた。



でも、だんだんその妹に向けるような優しさが苦しくなっていった。


笑ってくれればくれるほど、優しくしてくれればくれるほど、ドロドロとした感情は溢れ出す。



なぜ?どうして?


私をちゃんと見てほしかったのに。





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