マジック・ワールド
[思惑の渦](1/30)
ー真冬の凍える日。

事態は突如急変する。




「なんだと!」

命令です。抗えばどうなるか貴方様なら分かっておりますでしょう。それでは。」

学長室を訪れた者は手紙と少量の言葉を残し、去っていった。




ーその数時間後。




私は学園長に呼び出された。

おぬし宛ての手紙だ。」

その表情から察するのは嫌な予感。
それもとても複雑なもの。

手紙を受け取り、封を開く。

手紙を書いた主人は

「バルノーゼム……。」

この国の最高権力者だった。


『貴殿の力は国の最高峰クラスに匹敵する。
よって、国の防衛戦闘員に任命する……


「国を守る兵器になれと言っているようなものだ。こんなこと誰が望んで受けると言うのだ。」


国王直々の執筆。
完全に気付いてるのだろうか?

私の存在を。


拒否します。」

「!?」

「誰かの言いなりになんて嫌です。
どこまで勘づかれているのは分かりませんが私の自由を奪われるくらいなら、拒否します。」

それは我が主が許しませぬ。」

背後から声が聞こえた。




















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