マジック・ワールド
[対峙](2/43)
私はちょうど第二図書室で自分だけの新しい魔法式を組み立てようと頑張っていた。
「あーもう、うまくいかない…。」
『そんな難しいことしなくてもここをチェンジしたらいけるだろ?』
「それじゃあダメなんだよ。感のいいやつならすぐ見破るはずだから。」
『でも時間よ。残りは部屋で一緒に考えよう?』
ミリアに促され、私は広げた魔法書を片付け始めた。
その時。
ガチャ! 「…いた!」
図書室のドアが開いて人が入ってきた。
私はすぐに同じクラスメイトだと分かったんだけど、名前が思い出せなかった。
「えーと…」
「あ、私、氷上ココ…」
…あ、思い出した。
「一昨日質問にきたよね?もしかして今日も?」
「ううん、ち、違うの。…少し話があって。」
彼女はモジモジしながらそう話す。
あと…動揺してる。
何でだろう?
「じゃあ、場所を変えよう。もうすぐ校舎も閉められるし。」
そう言って私は彼女を連れ出した。
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