マジック・ワールド
[それぞれの思い](1/15)
夏季休業が始まり、私はさっそく森に向かった。
移動手段は…もちろん魔法。
私の学年、つまり1年生で魔法での移動許可をもらえたのはたったの5人だけらしい。
今回の試験結果が正式に学園内で公表されたんだけど、私、結構順位が上の方だったから。あ、ちなみに5位だよ。残りの上位者は、全員貴族だったっけ。
上位者には特別な許可が下りることが多い。今回は魔法を使った移動制限を外してもらった。
…と、いうことがあって私は大空を自由に飛んでいた。まあ、かなりのスピードを出してるけどね。
森に到着してからすぐに足を踏み入れた。普通の人ならもっと準備したほうがいいだろうけど私には必要ない。
私は森の中は安全だと知っている。一方森も、私のことを危険な存在ではないと判断してくれている。
もっとも、私に“命あるものと語る力”がなければ話は別だが。
森の奥深くに着くと私は一気にリフィたちに思念を飛ばした。
(お願い、スズ草を見つけたいの。手がかりでもなんでもいい。探すのを手伝って!)
リフィたちに見つけてもらえばいい。その方が早い。
はじめはそう考えてたよ。でも、それじゃダメな気がする。…直感だけど。
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