マジック・ワールド
[始まり](1/1)
今日から私は寮に入る。
オルバルノ魔法学園に入学するからだ。
でも、不安でしかない。こんな私でやっていけるのか?なぜなら…私は魔法が使えないから。
ここは魔法が全ての世界。
魔法の力を持って国は支配している。
人は魔法の源、魔力を持っていた。
そんな中、世界の異変はゆっくりと進行していた。
誰にも知られずにゆっくりと…。
これは世界と向き合う者たちの物語。
「えーと、私はどこの部屋かな?」
私、天宮(あまみや)リランは今日から学園生活を送ることになっている。受験番号を片手に寮の部屋を探している。
でも、本当は学園なんかに来たくなかった。でも、私は一つの望みをかけて入学することにしたのだ。
私は生まれつき魔力を持たずに生まれてきた。そのせいで今までいじめも受けてきた。
「魔法も使えないなんて情けない。」「劣等生だな。」なんて言われ続けたこともあったっけ。
それでも馬鹿にされるのが嫌でたまらなかったから勉強して、筆記試験だけなら優等生だった。ここでもおんなじことになるだろうって思っていた。
ようやく寮の部屋番号を見つけた、が。
「嘘だ。」
つい言葉が漏れてしまう。
この学園にはいくつか噂を聞いていた。そのうちの一つに
《寮の部屋番号と実践成績は反映されるため、最も遅い番号の者は劣等生扱いされる》というものがある。
私は実践成績、つまり魔法の実践試験ができなかった。そのため、寮の部屋番号が最も遅いものになってしまったのだ。
ため息しか出ない。
噂については以前から知ってはいた。でもオルバルノ魔法学園は国内でも有名な魔法学園だったため信頼してたんだけど、もしかしたら…
雲行きが悪い。私の経験からそう思わざるを得なかった。
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