bitter bitter sweet
ビターなライバル(2/11)



理加さんが彼女かぁ―…


電車に揺られながら私は、理加さんと初めて会った日の事を思い出していた。



『白石理加です。』

アンティークに入った初日、そう言って最初に笑顔をくれたのが当時副店長だった理加さんだった。

女の私でも見惚れてしまうくらいに美人で、三沢さんみたいに他人の目を惹き付けるオーラがあった。

ライトブラウンのショートヘアと、大きめの口がとても印象的。

でもまさか、二人が付き合っていたなんて微塵も気が付かなかった。




『理加はさ、多分結婚するつもりで店を辞めたんだよ』


さっきの、泉さんの言葉がリピート再生される。


『ほら、店内恋愛は基本的には無しじゃない?
それに、理加が店長になっちゃったら、三沢の出世を潰すことになるからね』



そんな人がいるのに、何で、三沢さんは私と?

いや、理由なんてないのかも。

仮にあったとしても「結婚前に遊びたかった」とか、そんな考えるのも下らない理由だと思う。





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