bitter bitter sweet
ビターな女子会(3/5)
「で、あんたらいつから付き合ってたの?」
営業が終わって直ぐに、私は誰とも話さず泉さんの元へとやってきた。
早上がりだった泉さんは料理を作りながら呑んでいたのか、少しだけ上機嫌だ。
「…付き合ってないですよ」
「え、…あぁ、そう言うこと。あんたたちも良い歳してよくヤるねぇ」
自分がもう良い歳なんて事は、十分分かってる。
親に結婚の心配をされたり、一つの失恋でこんなに深く傷付いたりって言うのは、若いときにはなかった現象だもの。
「藤も呑む?」
「あ、はい。頂きます」
「まぁ、別に良いと思うけどね。
ただ、あいつが相手って言うのが…」
意外、なのかな。
そうだよね。
あんな如何にもモテますみたいな顔の人と私なんかがそういう関係なんて、快楽目的としか思えない。
「あいつって普段どんな感じなの?」
泉さんは出来立ての料理を摘まみながら、大して興味は無さそうにそう言った。
「興味無いなら聞かなくても」
「いやぁ?あるっちゃあるよ。
あいつ店じゃ全然笑ったりしないし、あ、営業は別だけど。
だから、藤といるときはどうなのかなぁって」
どうって言われても、
多分、いつもと何ら変わらないと思う。
「普通ですよ?」
と言うか、基本的にはエッチしかしていない。
ちゃんと真面目に本心を話したのだって、この間の告白が初めて。
いつも実の無い、当たり障りの無い会話しかしてこなかった気がする。
「…私、なんか情けないです」
「はは、今更ですか。」
私は、彼の本音なんか一度も聞いたことが無かった。
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