bitter bitter sweet
ビターな関係(13/13)



翌朝目を覚ますと、隣には裸のままの三沢さん。

その腕はしっかりと私の腰に回されていた。



…綺麗な寝顔。

昨晩は玄関で一回、お風呂で一回、最後にベッドで一回シてから眠りについた。
今年で三十を迎えるくせにどれだけ体力あるんですか。



三沢さんの腕を退かして散らばった服を集める。
実は、朝のこの瞬間が一番虚しい。

パンツをはいてブラをつけて、
メイクもしたいけれど三沢さんが起きる前には部屋を出たいから、服を着終えてそのまま帽子を深く被った。




「…お邪魔しました」


時刻は午前五時を過ぎたところ。
始発はもう動いてる。





「あーあ、合コンでも行ってみようかなぁ」


朝日が昇り始めた街を、私は一人寂しくて駅まで歩いた。





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