bitter bitter sweet
ビターな関係(11/13)
「三沢さん、何であんな事したんですか?」
「あんな事って?」
店を出て直ぐに三沢さんに聞いた。
彼は勿論私の言い分を分かってるはずなのに、素知らぬ振りして私の少し先を歩く。
それでも指先はしっかりと絡め取られたままで、単純な私の心臓は爆発しそうに動悸した。
「あれじゃあ皆に変に誤解さ「皆?」
私の言葉を遮って振り向いた三沢さんの笑顔は、いつもより少しだけ不機嫌そう。
「本当にミンナのこと気にしてんの?」
棘のある言い方。
この人は何が言いたいのだろう。
不意に手を引かれて私が一歩前に踏み出すと、三沢さんの甘い香りが一層強くなった。
ゼロになりそうで、ならない距離。
彼は唇が触れそうな距離に立って、私を見つめた。
「瀬名に、誤解されたくなかったんじゃないの?」
言われた言葉の意味が分からなくて、ポカンと開いたままだった唇に、三沢さんの舌が捩じ込まれる。
「…っ、ちょっ、と」
「藤。浮気なんて、許さないよ?」
ここが外だとか、私の抵抗だとか、そんなものは彼を燃えさせる材料にしかならない。
その証拠に、彼は楽しそうに私に笑顔を向けた。
「予定変更の変更。今すぐ俺んち」
長いキスのせいで半分委ねかけた身体を引きずられ、雪崩れ込むようにして三沢さんの部屋へと押し込まれた。
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