★高梨くんの思い出話(1/37)
「………ん」
ほぼ真っ暗の部屋
窓の外に目をやると、最後に見た時よりも雨が激しくなっていた
高梨くんと何度も抱き合って、いつの間にか二人で眠っていたようで
私を抱きまくらのように抱きしめたまま、眠りにつく高梨くんが目に入る
「………。」
一定のリズムで呼吸を繰り返す高梨くんの体
寒そうな雨音と、高梨くんの暖かい体温と
先程の激しい一時と一転した今のこの時間
悲しみが一気に私を襲う
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