想い出さがし 00. あの日、君は 1 / 1








「こんなとこで、なにしてんの。」
 
 
 
 
あの日、君は泣いていた。
 
 
 
日付の変わる15分ほど前のこと。
 
花壇の花を見ながら、声を殺して泣いていた。
 
 
 
 
 
「...なんか、あったのか?」
 
 
 
俺の二つ目の問いかけに、ようやく反応した君は。
 
 
大きな目をさらに大きくして、俺を見た。
 
 
 
 
 
そして、可憐な声で、一言つぶやいた。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
「−−わたしが、見えますか。」






                        想い出さがし


















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