雨の日の傘

・[君の気持ち](1/1)
女の子視点・・






「あ……雨だ。」




図書室で寝ていたら結構時間が経ってしまった。





急いで学校を出て
薄暗い空を見上げるとシトシトと細い雨が降っていた。





「やっぱり傘持ってくるべきだったなあー…」





どんどん強くなってくる雨を見ながら呟いた。




しょうがない…


走るかっ…





カバンを頭の上に持ち上げ駆け出した。




ゴンっ!!!




「…いったぁ…」




勢いよく走り出したと同時に頭の上に何かが落ちてきた。




……なに?



あっ……傘だ…




地面に目を向けると紺色の折りたたみ傘が落ちていた。




いったい誰がこんな物…




ゆっくりと拾い上げる。



ん?




拾い上げると同時にはらりと白い紙が落ちた。





【この傘をつかえ】




紙にはそう書いてあった。




これって……




ゆっくりと上を向く





確かあそこの教室が音楽室だよね……




「…ありがとっ。」




音楽室に向かってそう叫んだ。




・・・それと



「君のこと―――。」





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