「…――あいたたっ」
腰が痛い。
足も痛い。
なんかあっちもこっちも、わけがわかんないとこが筋肉痛なんですけど。
「ちょ、結衣。どうしたの?」
「あぁ、おはよう、真希……」
学生ラウンジの丸テーブルに、前のめりの格好のまま挨拶するあたしを真希は不思議そうに見ている。
「うん、おはよう。なんか、辛そうだね?」
「うん、ちょっと筋肉痛……」
「ちょっとって感じには見えないけど? いったい何をしてそこまでの筋肉痛になるのよ」
確かにね。
運動部でもあるまいし。
昨日初めて会ったばかりの男とセックスしちゃっての筋肉痛。
とは、さすがに言えない。
「まあ、運動?」
そう。セックスという名の運動。
しかも、結構激しめ。
なんて、これまたさすがに言えない。
「ちゃんと加減してしないからだよ」
「そうだね」
それは慧に言ってくれ。