[−世界は…−](1/1)
ブツン。
窓際の席には、時折涼しい風が入ってくる。
僕はぼんやりと授業を聞いていた。日本史はつまらない。いや、むしろ国語も数学も地理も物理も英語も全部つまらない。というか僕は勉強が嫌いだ。
あーあ。早く帰ってゲームがしたいよ。小さく欠伸をしながらそう僕は思った。
「…そして太平洋戦争が終わったのが一九四十五年の八月十五日だ。つまり、今から六十年以上も前のことになるかな。」
日本史の先生が喋っている。
「嘘ばっかり」
僕は先生に聞こえないよう小さく呟いた。
「六十年前には世界は存在していなかったんだよ。世界が始まったのは十七年前のことさ。」
僕は歴史を信じていない。自分が生まれた瞬間に世界が始まったものだと思っている。自分が何処にいても自分が側にいるし、自分がいない世界なんて考えられない。だから、自分が存在する前は世界は存在しなかったのだ。
僕が一人哲学的な思考を楽しんでいる時、隣の席の君が僕に囁いた。
「君の言うことも嘘だな。世界が始まったのは二秒前さ。君は勝手に植え付けられた人生の記憶を信じているだけさ」
君の言葉に僕は戦慄した。
その時世界が…。
ブツン。
窓際の席には、時折涼しい風が入ってくる。
僕はぼんやりと授業を聞いていた。日本史はつまらない。いや、むしろ国語も数学も地理も物理も英語も全部つまらない。というか僕は勉強が嫌いだ。
あーあ。早く帰ってゲームがしたいよ。小さく欠伸をしながら…
世界はこの場面だけを果てしなく、十億年も繰り返している。
と、自分を神と信じている存在は思っているが、本当のことは誰も知らない。
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