香

第一章[性癖](1/1)

私は浅野義文３８才しがない営業マンである。
扱う商品は文具であり大手企業、官公庁に出入りしている。
営業の仕事とはいえノルマは特に無く、入札担当者が落札した品だけをその都度補充したり要望を伝えるのが日課である。
今日も大手繊維メーカーの総務課に呼ばれ品物の補充で車を走らせている。

私はここの総務課を大変気にいっている。
何故なら接客担当は全て女性であり、今日呼ばれた総務課庶務係沢木怜に興味を持っているからだ。
沢木怜の容姿もさることながら私自身が興味抱いているのは彼女の匂いである。

私の性癖を一言で言うと、匂いに異常なまでに敏感であり性的欲求が湧き出すのである。
思春期の頃よりそれは変わることが無かった。

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