深夜の大盛りチャーシュー麺
[深夜の大盛りチャーシュー麺](1/11)
「高坂(こうさか)さん、これPOP作っといてね。よろぴく〜」
じゃあお疲れ様〜、とパートの植田さんはエプロンを脱いでさっさと帰って行った。
ーーーまたかよ!よろぴくじゃねえよ!
彼女はうちの店ではベテランで、それこそ私が社員としてやってくるずっと前から働いており、まあ簡単に言うと主(ぬし)的な感じで。店長さえ彼女に強く言う事は出来ないのだ。
(やる事あったんだけどなあ)
議事録も書かないといけないのに、ああ、そうだ、備品もチェックして発注しなくちゃいけなかった。今日中に提出しなくちゃいけない企画書もあるのに。
そうは言っても植田さんはもう帰ってしまっていて、頼まれた仕事は明日植田さんが来るまでにやっとかないとまたうるさいので、私は仕方なくカラーマーカーの入ったボックスを取り出した。
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