Prologue(1/1)
この間、公園で一匹の猫が綺麗な一輪の花の前に座り、その花をじっと見つめていた。
そうそう、綺麗な物を見るとつい足を止めちゃうよねって、その猫に共感した。
──ある日、偶然前を通りかかって訪れた、大通りの裏の喫茶店。
「いらっしゃいませ」
小顔ですらっとした出で立ち。等身もあって手足が長く、女性に好かれそうな風貌。
背筋が伸びて凛としてて、男の人にこう言うのもどうかと思うけど、いつか見た猫が眺めていた一輪の花のようで。
穏やかな笑顔で笑いかけてくれたその店員に…わたしは恋をしてしまった。
猫は花に恋をする
p.1
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