ねーねーなっちゃん。
そんくらいしか…してやれねー。(1/13)
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「でさー。なんか途中からおかしいと思ったの。みどりさんってどんな人ですか?とかっつって、なっちゃんガチで聞いてくっから!!あーこれぜってー、みどりが俺の彼女だと思ってんなーって。んでさー、ちょー必死に笑いこらえててさー、俺」
もぐもぐ。
「おもしれーからこのまんまにしとこーって思って。歳離れてっから結婚とか悩むわーみてーなこと言ったの。したらなっちゃん、すっげーこえー顔して真剣に悩んでてー。くっそ笑ったー」
もぐもぐ。
人がちょっとおセンチな気分になってたってのに、天さんといったら。
ゲラゲラ笑いながら蒼さんたちに、あたしが碧ちゃんを彼女だと勘違った件について話してる。
いたずらっこ王子め。
…まぁ、そこも好きなんですけどね!!
「天くん、よくないわよ。すぐからかって遊ぶのやめなさいよ」
「からかったけど、でも嘘ついてねーじゃん、俺。みどりと結婚してーと思ったことあるし、みどりの父ちゃんこえーし、結婚反対されたのも事実だしー。あーあ。いつ結婚おっけーしてくれんのかなー、みどりの父ちゃん」
「一生してくれねーよ。大事なお姫様をてめぇなんかにやるわけねぇだろクソが。…つーかてめぇ。てめぇみてぇなバカをひたすら慕ってくるバカをもっと大事にしようとか思わねぇの?騙しといてよくそんなバカみてぇに笑ってられんな」
「そうよ。なっちゃんが可哀想だわ?そうやってからかって遊んでばかりだと、いつかなっちゃんも離れていくわよ?いいの?」
もぐもぐ。
「たぶんなっちゃんは離れてかないよ。だってなっちゃん、大好きだもん俺のこと。ね、なっちゃん」
「はい!!大好きです!!」
呆れたようにため息を吐く、真野ちゃんさんと蒼さん。
「ほらねー」とか言って笑ってる天さん。
ずるいよなぁ。
こういうこと普通に言うんだもんなー。
…ま、ちょっとやそっとじゃ離れないですけどね!!
「………なっちゃん」
あたしに声を掛けてくるのは、碧ちゃん。
「………何っ?」
「おいしい?ままのごはん」
「…うん!!めっちゃおいしいよ!!最高においしい!!」
「ままのごはん、すき?」
「好き!!めっちゃ好き!!」
そう。なんと、真野ちゃんさんが。
ご飯をご馳走してくれているのです!!
これがまたすんごくおいしくて、最高に幸せ。
さっきは来ない方がよかったとか思ったけど、こんなご飯食べれてんだから、やっぱ来てよかった!!
「みどりもすき。ままのごはん」
そう言って、にこにこ笑ってる碧ちゃんが実に羨ましい。
あたしもここんちの子供になって、毎日こんなご飯食べたかった…。
「ごめんね?夕飯の残りで…。まさかなっちゃんが来るとは思わなかったから。来るの知ってたら、もっとちゃんと作ったんだけど。…というか…あなたよく食べるわね…。おかわりする?まだあるわよ?」
「最高です、真野ちゃんさんのご飯!!おかわりください!!」
お皿を差し出すあたしを見て、天さんと碧ちゃんが笑ってて。
蒼さんは「すんのかよ」って呆れてる…ってか、かなり引いてるけど。
でも真野ちゃんさんは、「遠慮しないで食べなさい」って。
ご飯を持ってきてくれた。
めっちゃ優しい。
…いい人だ!!
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まえ[*]つぎ[#]
ぽちっと!
*Tenn's story*
真野ちゃん法度。
天くんとなっちゃんが出会うずっと前のお話になります。
天くんの過去のお話であり、なっちゃんは一切出てきませんが、こちらを読んで頂くと
より「ねーねーなっちゃん。」を楽しんで頂けるかと思います。
*既婚者♀(年上)×独身♂(年下)*
Lily.
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