「ほんま毎日ひまー!」 こんなことばっか思ってた私 荒木那緒はまさかこの日 こんな出会いがあるとか思わなかった もう夜の10時 1月になったばっかりの4日目の夜 ━━プルルルルプルルルル♪━━ 私のWILLCOM(コム)が鳴った 「だれこんな時間に」 “西郷 廉” 那緒の幼なじみからだった 「もしもし廉?」 「那緒今なにしとん?」 「めーちゃ暇しとった♪」 「んまにー!」 「廉もひましとん?」 「今俺ん家にツレ泊まってる」 「ぢゃあ電話しとったらあかんやん」 「ツレのコムからかけ直す」 ━━プープープー━━ 切られた! 廉はいっつもこうだ! 一方的過ぎて困る しばらくして知らない番号から電話 |