××なあたしと、黒いオオカミ



枡mancipation of slave?(1/14)








雨がしとしと降る季節、



6月のはじめ―――――





現在、テスト週間です。









「あー、も、やだ。」




向かいに座っていた真耶が、問題集を閉じた。



校内の図書館にいるあたしたちは、かれこれ3時間、教科書とにらめっこの勝負。




真耶は負けたみたいだけど。





「ねぇ?飽きないの?ずっと数学なんかやっててー」



あたしの前でふらふらと手を振る。




「飽きるけど………数学はちょっとやばいから………」




今回の範囲は微積まで、しっかりやらないと………



また、ペンを動かし始めるあたしを見て、真耶はため息をついた。






「本当に勉強熱心よねー……尊敬します」



あたしに向かって手を合わせる、



「あたしは普通、真耶がやらないだけー」




真耶は頭いいのに、すぐサボりたがるからなぁ………


ペンを置いて、辺りをみわたす。



図書室の中は、ひそひそと喋る人が多くて、逆に騒がしい。




静かなようで、騒がしい、
新しい図書館なのに、どこか古めかしい、


そんな雰囲気がたまらなく好きだ。












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ちょっと休憩***

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