妖魔の時間

[死神](1/18)

晴明は縁側で瑠衣の修行を見る。



それは形だけで頭の中は天狐のことで沢山だった。



晴明達を見て溜息をつく瑠衣にも気づかないほどである。



【それほど、瑠衣は強くなったん だ】



【そうでアルネ】



【白澤じゃん!】



瑠衣が強くなった。



だから、修行をつけなくてもいい………というわけではない。



屋敷の屋根から降りた白澤というらしい神は、スタスタと瑠衣に近づいていく。



最近本当に神が出入りするようになったな……。



【俺呼んだか?】



【違うでアルヨ。今日は根裂に用 があるネ】



そう言えば、根裂神を見ていない気がする。



【じゃ、待つネ】



【いつ帰ってくるか分からねーぞ 】



【いいでアルヨ】



白澤はそう言い縁側に居る晴明達 を見て目を細める。



見透かされてる気分になる。



【なるほど…………まぁ、興味ない ネ】



プイ!と晴明達から目線を逸らし 、白虎に抱きつく。



若干イラッとしたのは言うまでもないだろう。



【ん?どうした?】



【最近、化け狐がウザいのでアル ヨ。そのせいで麒麟がイライラし て大変なんでアルヨ】



【麒麟が?】



【そうでアル。少しでも逆鱗に触 れたら爆発するネ】



【あははは…………アイツは案外キ レやすいからな】



麒麟………ねぇ。



白虎が苦笑いを浮かべていたら、 ドーン!!と屋敷の外から爆発音 が聞こえてきた。



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