母を殺した経緯
[1月10日](1/13)
朝起きたらリビングに父がいた。
父は「おはよう」と言って、朝食を出してくれた。

父は僕のこと憎くないのだろうか。殺したくないのだろうか。


父は優しくしてくれる。

誰かいる。それだけで、何かが違う。胸が熱くなって、パンが喉を通らなかった。

食べるのが辛かった。だけど、一生懸命食べた。

一生懸命食べるってなんだか馬鹿みたいだけど。



時間を見たら11時だった。
久しぶりに僕は長く眠っていたらしい。

「外に出ないか」
父がそう言ったので、僕はついていくことにした。


久しぶりに見る景色。風の香り、人の笑い声。コンクリートの歩道、太陽の光の白、温もり。


父と散歩する風景の中にはどれも母との思い出が宿っていた。

ベンチにもスーパーにも学校にも交差点にも駐輪場にも。

公園のベンチに座ると、僕と父は泣いた。驚くほど涙は自然に流れた。人前で泣くなんていつ以来だろうか。

どういうわけか昔のことばかり思い出されて、胸が苦しかった。

過去の全てに謝りたいと思った。
ここで遊ぶ幼い日の自分にも、母にも父にも。

全部、僕が壊した。ごめんなさい。謝ったところで何一つ戻らないが。

もし時が戻せるなら、そんなこと思った。

でも、そんなこと考えてはいけないだろう。

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