ホテルのドアを開けたら先生がいました。

06. 友達(1/17)




起きたのは朝。
冷や汗がじわりと滲んだ。

隣を見下ろすと、安心しきったように眠る先生の姿。


白い顔は女の人のようにすべすべ。
細いくせに力強い手は昨日、
わたしの髪の毛から爪先までを喜ばせ、震えさせた。




ベッド脇に置いてあるスマホから
LINEで吉田くんに連絡する。


” 吉田くんごめん。昨日バックしてない。夜遅かったし昨日そのままホテルで寝た。ちゃんとお金もらってあるから心配しないで。弘樹怒ってなかった?”



既読は早い。


” 大丈夫!昨日いろいろあったらしくて弘樹さん忙しそうだったんでばれてないと思います!マンションにも行ってないと思います!今日も立て込んでるみたいなので弘樹さんの心配はせずゆっくり帰ってきてください!16時出勤にしておきます!”



ホッとしてありがとう、と返信し
携帯を置いた。



髪の毛の色は目の色とお揃いのダークブラウン。
わたしは彼を起こさないように気を使いながら頬にキスを落とした。


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