みんなのうた。ー彼らのうたー
歇真実に迫る](1/7)
 
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そして、それから一週間が経った。





「うまっ!今日の夕飯もヤバいって!」

「さすが乃愛だよ。いつもありがとな」



今日も食卓を囲むのは、翔平と蓮と私の3人。




「悠も匠も、親から呼び出しなんて可哀相だよな?こんな美味い飯食えないなんてさっ!」




2人がいなくなってから、毎日私たちは3人で夕飯を食べた。



翔平は知ってるんだろうか


でも

ニコニコしてるし……
知らないのかな?




「本当、可哀相だよなり
まぁ俺らがアイツらの分まで美味しく頂いてるから、問題無しだな」



蓮も知らないの?
私に向かって微笑んでる




……私は、
悠と匠のお母さんに会ったことを2人には言えずにいた。

言い出せなかったんだ


『悪女』
『2人に近付くな』
『意地汚い』


まさか
そう言われたなんて、

とてもじゃないけど
話せなかった。



5人でみんな一緒にご飯なんて

忙しい最近では
なかなかレアな事なんだけど


なぜか最近

3人しかいないこの食卓が
びっくりするくらいに

淋しく 感じる自分がいるんだ。




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