みんなのうた。ー彼らのうたー
歇TAKUMI's birthday](1/6)
 
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ゴロゴロとベッドに転がる私。



よしっ!

せっかくの匠の誕生日なんだから、
一番に『おめでとう』って言いたいよね?



リビングから自分の部屋に戻ってきた私は、ベッドに転がりながら
じっと壁掛け時計を見つめた。



日付けが変わるまであと5分かぁ……



私は、5分間を少しドキドキしながら過ごした。





ーーそして
12時ジャストーー




コンコン




「……たくみ、起きてる?入るよ?」



匠の部屋の前に立っている私。


夜だし、少し小声でノックすると




「……鍵とか無ぇから勝手に入れよ……」



中から匠の声がした。




ガチャ




「失礼しまーす……」


ドアを開け中に足を踏み入れる私。



……あれ?

部屋、真っ暗だよ……




「ごめんね、こんな遅くに……
もしかして……寝てた?」



だとしたら、
めちゃくちゃタイミング悪いじゃん!


焦る私をよそに




「ん、大丈夫。起きてたから」


さらっと答えた匠。



なんだか……元気、ない?

暗くて匠の表情が見えない



って

そうだった!




「あのね、匠。
ちょっとだけ過ぎちゃったけど……
お誕生日、おめでとう」






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