貴方に馳せ


*温かい・ 冷たい (2/10)





◇沖田side◇




私の腕の中で小さな寝息をたてる可憐な少女…


音をたてぬように彼女を抱き上げ小屋の外に出た……





「……っ 屍悪さん…貴女は疫病神などではありませんよ……」


今宵は月が満月でその明かりが屍悪さんの姿を照らす…


初めて明るい場所で見たその風貌に私は息を飲んだ。



不健康な程に白い肌… 小さい頃から一度も切った事のないと話してくれた漆黒の髪は長く、絹のように柔らかい…唇と頬は淡い桜色に色付き、色香を漂わせていた


そして



閉じられた瞼のした


彼女がだいっきらいと嘆き、疫病神と罵られた原句



紅い眼があるのだ…




暗い小屋の中でも分かったあの紅…



妖艶でいて鮮やか過ぎる彼女の瞳が



額にかかる前髪を指でかきあげそこへ己の唇を軽くおし付けた…



「屍悪さんの全てを私は受け止めますよ……



咎も罪も……」




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