*温かい・ 冷たい (1/10)
固い板張りの床に体を横たえ私は眠りにつこうと目を閉じた。
何の音もない静かな空間
飲み込まれてしまいそう……
けれど眠る事は嫌いじゃありません
瞳を閉じてしまえば、夢で時々沖田さんに会えますから…
◇◇◇
「ぉ …さ 」
「し ぉっん」
「しおさん!!屍悪さん!!」
嗚呼、これは彼の声……彼が私を呼んでる…
夢でも嬉しいな
このまま…………………貴方の声を聞きながら消えてしまえたならどれだけ幸せなのでしょうか…
「屍悪さんっ!起きて下さい」
誰かが体を揺すってる?
「屍悪さん」
暖かい… 抱き締められたのかな?……凄く甘い香りがします…
あれ?
私…………
この香り知ってます。
「沖田さん………」
静かに瞼を開いた私の目に写った彼の顔はやっぱり見えなかった…
沖田さん 沖田さん
会いたかった
貴方に抱き締められているのが夢のようです。
だけどごめんなさい
今はとても眠いのです…
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