『君は僕の宝物さ』



部活活動【1/5】



入学式で会った以来、アイツとはクラスも別でアイツとは校舎も違う為、逢う機会もなかった。

昼休みご飯を亜美と食べながら話をしていた。

「美紗都〜放課後、部活何にするか一緒に回らない?」

「いいよ〜亜美は何か考えてるのある〜?」

「ん〜とね、私は運動苦手だから文化系のにしたいなぁ〜美紗都は〜?」

「私〜?私は…まだ考えてるんだよね」


「おい、木村〜!今腹時計で何時だ?」 ニヤニヤしながらまた言ってくる奴。本当にムカつく。入学式のあの出来事以来、私は奏太にそうやってからかわれる。

「はぁ? 何が腹時計よ! あれはご飯食べて来なかったから仕方ないでしょ!まじウザイな、あっち行け」 と言いながら手を払う

本当に顔を合わせば喧嘩喧嘩で犬と猿の仲って感じだ。











…――放課後



「美紗都〜まず吹奏楽部見に行こうよ!」

「うん」

吹奏楽部ではみんな音合わせをしてる最中であった。 そこへ部長であろうか、こちらへやって来ていろいろな楽器の説明をしたり実際に楽器を吹かしてくれた。
亜美はその中でもクラリネットという楽器に興味を持ったらしく凄く楽しそうだった。

一方、私はというと

「―…ぶぶっ」

「…っー」

…全く音が出ない。そんな様子を見ていた部長や亜美は苦笑いを見せていた。




「あ〜何で私だけ鳴らなかったのよ!私簡単だと思ってたのに〜!」

「あはは…仕方ないよ。練習すれば部長さんも上手になるって言ってたし…ね?」

ニッコリ笑う亜美を見て私が男なら亜美みたいな子を彼女にしたいな。女の私でも亜美は可愛いと思う。

そんな事を思いながらふと、体育館を見ると
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