みよ君の秘密

[夜のお悩み相談(in寮)室](1/25)
〜危険な夜のご相談〜





僕、2回戦後しばらくうとうとしていたらしい。

あたりまえだ。
クタクタである。



シャワーの音が聞こえてくる。
ハルマ先輩が入っているのか、と考えながら
そろりと身を起こしかけ・・・


全身のだるさ、と腰にじんとくる痛みにばたりと倒れこむ。


ムリ。起きられない。


3日前の悪夢再び・・・!


こわごわさわると体はキレイみたいだった。
また先輩がおせわしてくれたらしい。


そろっと枕元に手を伸ばす。
電源をoffしたのは先輩の仕業か。


ヨシ君からはメールが届いていて、

「ラグ部につかまった。上原と部活に出る。」

とあった。

っていうか、そうだよね、ヨシ君たち部活があったんだよね・・
自分が帰宅部だから忘れてたよ・・・



しかし。 つかまった!??


何かあったのかと思ったが、追加の詳細メールで事情を察知。


どうやら着替えた後、上原君と食堂横のコンビニで
僕におかしなどの差し入れを選んでくれていたらしい。
(※主にペットボトルなど、、←今回の教訓による。)
(※教訓:三好に紅茶をいれさせるべからず!)

そこへ、部活前の軽食を買いに立ち寄ったラグビー部の先輩方と遭遇し
仮病がバレたと・・・

ヨシ君、大事な部活を僕のために仮病まで使ってくれたなんて!!


さらに上原君も乗りかかった船とばかり、一緒に腹痛を装ってくれてたそうな・・感激!!



僕、男の友情に弱いんだよねー

もっとも、寮室に来てもらっても出られない状況だったのだけれどね。



なんて考えてると、着信。


今度はシュウ君からだ。


「もしもし・・」



シュウ君は帰郷してから結構頻繁なメールと、
毎日、必ず1回は電話をくれる。



「・・うん。何もないし、元気だよ。
声?へん?そうかな・・うん、大丈夫。」

本当はクタクタだ。


クタクタだけど、もちろんそんな個人の事情で

親友に心配かける僕ではない。


「え、さっきもかけてくれたの?

あ、ごめんね、そうそう電源落ちちゃってて、、、
心配かけてごめん!

・・・うん、うん。」


離れてても気にしてもらえるってうれしいことだよね。

きっとシュウ君て基本的にマメなんだな。



「イツキに会いたいよ・・・」

といういつものシュウ君の言葉に

「ぼくもだよ!また明日ね!」

と元気に答えて電話を切る。

ちょっと元気が出た。
シャワーの音を聞きながら、安心して目を閉じた。







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