アビリティ バトル
 鍛冶屋 (1/2)
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だめだ…

カンカンという高い音と
熱気で集中できない…


『うっせんだよオヤジぃ!』

カンカンカンカン

『ったく聞こえてねぇのか』

そういってふてくされると

ローはまた宿題へと
取りかかった

『何がXだ…ブツブツ
何がYなんだよぉぉ』

ローの我慢は限界だった

ここは町の鍛冶屋である
ローはそこの末っこである
母を幼くしてなくし
兄弟は独り立ちしたので
今は父と二人ぐらしである




『ローこっちこーい!』

宿題から少しでも離れられると思い一喜した様子だ

『なんだよオヤジ』
珍しいなと虚をつかれた


『お前明日入学式だろー』

『そーだけどよぉ』


『入学祝いっていっちゃあなんだか
奥の倉庫にこい』


なんだ とおもいつつも
ローは後をおった


奥へいったことはあった
小さいころよく
かくれんぼをしたものだった


その倉庫の記憶といえば…

大きな ‘刀’
とてつもなく
大きな…



そして今も確かにあった
その刀が

『こいつをお前にやる… 』


小さな頃にみた時よりも
巨大と感じることはなかった
あのときから 30センチ以上身長が伸びたのだから

それでも
とても大きいものだった


柄が長く
長方形で
最後が鋭くとがっている

刀というよりは
大剣とでもいうべきだろうか


『もってみろ』

『う・・うん』


それはとても重かった
ずっしりと腕にもたれかかるかのようだった

しかしなぜか
自然としっくりくる

不思議な感覚がした


『明日の入学式にはそれをしていけ

明日は【能力解放】の日でもあるんだからな
エルサレム家の息子として恥じぬようにな』



ローはすこしはにかみながら

『わーってるよ

今からアダム様に願っとくからよ』


マイクもまたはにかんだ
微妙な空気が二人をつつんだ





『ロー!!!』


ミルだ!
遊ぶ約束をしていたのをふと思い出した



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し お り
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