[無慈悲な凶弾](8/8)
「やっちまったな…」
音速の弾丸が貫通した九条さんの胸からは、大量の血が滲み出ていた。
「そんな……」
九条さんは、僕を助けるために道路に出たから撃たれてしまったんだ。。
「なんて……顔してんだ……、零」
「九条さん!すぐ救急車呼びます。しっかりしてくだ……」
開いた携帯を九条さん手が閉じる。
「零………、よく聞け。かばんに……A5のノートが入ってる…。」
再び携帯を開こうとするが、九条さんの手にがっちりと押さえられてていて、開けなかった。
九条さんの手は激しく震えている。
「ソイツを持って……生徒会室に行け……。俺の親友が…力になってくれる…」
ヘビーカーを押さえる女性が、真っ青になりながら携帯で電話をかけている。
じきに救急車がくるはずだ。
「嫌です!九条さんが力になってくださいよ!!」
しかし、無常にも九条さんの手の力は抜けてきていた。
次第に弱まり、頼りなくなっていく手の力。
救急車はまだ来ない。
僕にはどうすることもできなかた。
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