[無慈悲な凶弾](2/8)
僕の部屋に入ると、九条さんは手鏡を使って窓の外を確認してから、部屋の隅に座った。
窓の外からだと、そこが死角になるらしい。
「あ、すいません。さすがに九条さんも命は惜しいですか」
こんな状況では冗談にもならないことを言って、僕はカーテンをざっと引く。
少し部屋が薄暗くなった。
「一応な。命が惜しいかどうかはともかく、無駄死すんのは御免だ」
軽く口角を上げて笑った。
ちゃんと冗談と取ってもらえたようだ。
「これから、どうしますか。モバスペBookの運営に問い合わせて、作品を消してもらうとか?」
「昨日あの後問い合わせてみたんだが、ちょっと厳しいようだった。本人じゃないと削除は受け付けられないらしい」
「そんな…。こんな状況なのに。こんなことしてる間にも、誰かがあとがきを読む可能性だってある。」
「それはそうだけど、向こうの言い分ももっともだ。呪いのあとがきの話なんて、信じてもらえるはずもないしな。俺たちに削除する権利があるわけでもない」
この感じだと、九条さんは昨日相当運営とやりあったのかもしれない。
とりあえずは他の方法を探るしかないか。
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