見てはいけないあとがき

[暴虐の焔](2/10)



「うん、だいたい発見した時の状況はわかったよ。ありがとう」



学生が相手だからか、田所は終始愛想のいい対応だった。


調書のようなものを作っていたのだろうか、データを打ち込んでいたノートパソコンを閉じて、近くのデスクに置く。




「刑事さん、カツ丼は要らないんだけど、ひとつ聞いてもいい?」



「ん?なんだい?」




僕らを送ろうと、車のキーを持ってきた田所刑事に、九条さんが声をかける。

すぐにソファを立つ気はないようだ。




「昨日、日の出公園でうちの2年生が殴り殺されたって聞いてるんだけど、捜査は進んでるんですか?」



「ああ、そうか。あの子も君たちの学校の子だったね……。でも、サスペンスなんかだと一般の人に警察がベラベラ捜査情報教えるのを見るけど、そういうのは現実には答えられないよ。」



予想した答えだったようで、九条さんは特にがっかりした様子はなかった。



一応聞いてみただけか。


あの撲殺事件の犯人が捕まれば、謎の一端は解けそうなんだけど。


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