[会議は踊る](1/9)
「悪いな、急に集まってもらって。」
文芸部部室。
部長の九条さんから緊急の招集をかけられた僕――星宮 零(ほしみや れい)は、部室というには粗末な、司書室の一角に設けられた狭いスペースにいた。
スペースは狭いけど、今や3人になってしまった文芸部には十分な広さだ。
「それで、杵島さんは……」
九条さんは軽く目を瞑って首を横に振る。
1年生の僕にとっては初めてだったけど、部員が死ぬのは今年に入って2人目らしい。
おまけに部外も入れると、この数日で3人の生徒が立て続けに命を落としている。
僕らの表情が曇るのも無理はなかった。
「警察は事故ってことで片づけたようだ。だけど、俺は事故じゃないと思ってる」
昨日の夕方、杵島さんは地下鉄のホームから転落し、電車に撥ねられて死んだ。
直前まで携帯を見ていたことが、事故と扱う決め手になったそうだ。
不注意で落ちた、という筋書きらしい。
「静人の奴、直前に俺のところに電話してきたんだ。命が危ない、ってな」
「命が危ない?誰かに恨みでも買ってたんですか?」
質問を返したのは白鳥 柚希(しらとり ゆずき)。
いつもクールな2年女子の先輩だ。
杵島さんは優しかったけど、柚希さんは下級生の僕に結構厳しい。
「そういうわけでもなさそうなんだけどな…。今日はその話を聞いてもらうために、おまえらに来てもらったんだ」
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