ミルクココア

B[異変](1/6)






「気を付けて帰れよ…」











「うん、ありがとう」














もう外はすっかり暗くなって――









夏なのに、体に当たる風が冷たくて気持ち良かった。 













ホントは送ってほしかった―――










でも、そんな事を言える状況ではなかった。












あの後、和緒はあたしにたくさんのキスを落とした。 











何度も角度を変えながらゆっくりと……。 











「―っ。ん………」










何も考えられなくて。 











和緒の舌があたしの口内を犯していく……。 










早くて追い付かない舌も器用な和緒の舌はあたしの舌を上手く絡めるんだ。 












何度も何度もキスをした。 











それが和緒があたしに求めるものなんだ―――










和緒の大きすぎるくらいの好きって気持ち。 











その和緒の気持ちにあたしは応えてあげられない。 







だからあたしは和緒の激しすぎるくらいのキスを受けとめてあげなくちゃいけない。 













―応えてあげられないから…―








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