和解した2人 (1/15)
夏休みも終わり、9月に入った
3年生が引退して2週間が過ぎている
最初は寂しかったが、2年生の先輩方も良くしてくれるので慣れた
今は9月中旬にある市内の高校合同音楽祭の練習をしている
「パート練しまーす」
「「はい!」」
「唯〜、あたしラッパのことよく分かんないからよろしく」
最近知ったのだが、華菜美先輩は高校から吹奏楽を始めたらしい
中学校までピアノを習っていたので音楽の知識はそれなりにあるが、管楽器に関しては知識がないそうだ
「まずオーメンズの頭からね。1、2、3…」
始まってすぐに唯先輩が止めた
「もっと重く。最初の雰囲気ってジャーン!って感じじゃん?」
「「はい」」
今は華菜美先輩がカウントを取り、唯先輩が指示を出す形である
後々は彼女一人でできるようになるはずだろう
しばらく練習を続けていた時だった
「ごめん!先生に呼ばれてたの忘れてた。ちょっとやってて」
「おー分かった。行ってらっしゃい」
華菜美先輩が部屋を出た直後に唯先輩もトイレで出てしまい、あたしたち2人になる