キーンコーンカーンコーン
あれから、お兄ちゃんはまた姿を消した。
姿を消したということは、また私と龍斗くんの仲をぶち壊すための作戦をたてているのだろう。
そして今日お兄ちゃんがいなくなって3日たった。
この前と同じタイミングでくるなら今日だ。
私はいつ邪魔しに来ても対応できるようにように戦闘態勢に入っていた。
落ち着いて……
落ち着いて挑むのよ沙恵……
お兄ちゃんがいつどこで何を仕掛けてきても、冷静に対応するのよ……。
「森川おはよう。」
「ああ、おはよう…って龍斗くんっ!?」
戦闘態勢に入っていたら、龍斗くんから話しかけてきて思わず声に出して驚いてしまった。
「え、何その反応」
「いっ…いや龍斗くんから挨拶してくるなんて考えてもいなかったから……」
「……そう」
と言って龍斗くんはどこかに行ってしまった。