薄幸の堕天使、設定集
[語られざる物語り 『五』](1/4)
船上、アクルの愚痴話し。
甲板の上、アクルは波の音に耳を傾けて星空を眺めていた。
火照った身体を、夜風が優しく撫でて行き、みつあみの黒髪が煽られて靡く。
「はひゅー……。」
「うん、アクルたん結構飲んだな。」
少し前。アクルはメリーに誘われて食事を共にしていた。
その際に、まるで当たり前の様にグラスに注がれた赤ワインを差し出されたのだ。
キョトンとしながら、未成年ですよと言ったが、メリーは一言。「未成年?」 と首を傾げていた。
この国において、お酒は二十歳から! みたいなのは特に無いらしい。
一応、十二歳以下は飲まない方がいいっぽいよー。的なのはあるらしいが、別に法律にはなっていないそうだ。
そんな訳で、せっかく差し出されたので飲んだ訳である。
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