オレ様ライオン様

*…♀(1/2)






働かない頭。

壊れそうな心臓。





ん?





カプッ?





わたし、今、
食べらてる?





唇をすっぽり包みこむように食らいつかれている。



ゆっくり
ゆっくり
味わわれている感覚。



クチュッ クチュッ



嫌じゃない…。
むしろ気持ちいい…。




でもダメだ。

わたし、
自分の気持ち、
まだちゃんと
伝えてない。




『ん……んん……ち…ちょっとまっ………』






首にあったはずの手は、
逃がすかよ?
とばかりにわたしの頬に添えられている。





丁寧に丁寧に
ゆっくりゆっくり
優しく甘く
舐められ、
吸われ、
絡めとられてゆく。




チュッ クチュッ クチュリ




あぁ、もうダメだ…

足が………






チュッ





分かってるよ。
と言ってるような
リップ音を響かせて
唇をゆっくり離す彼。




『ご馳走さま。

うまいかった。』





ペロリと自分の唇を舐め、
猛獣のような目で
見つめてくる。



あまりにも妖艶で……。



こんな状況で
なんなんだけど
かっこいい……。



なんて思いながら
へたりこんでしまった。








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