無表情の心理学専攻者
§[山登りにて](1/26)




登ってます。今。←



君「あ、みて真弥っ!!」


私「綺麗です…」



君&私「ちょうちょっ/ダンゴムシ…」




君「………え??
今、真弥なんて…?」

私「ダンゴムシです…」



そう言いながら私はしゃがみ込みました。

なんか…ダンゴムシ頑張ってます。




沖「夜森先輩はダンゴムシが好きなんですか?」


ニコニコしてる沖口くんが私の隣にしゃがみ込んで言いました。




私「それが…虫は全般的に苦手なんです…」

喜「ちょうちょもかい?」



立ったまま、私と沖口くんの頭上から覗き込んで喜川さんはそう尋ねました。




私「姿を見ればおいかけますけど…捕まえる事はできません」



そういえば。

初めて藍屋さんとお話ししたとき、確か私はちょうちょをおいかけて窓から身を乗り出してて…
なんだか懐かしい気持ちです。



ふと藍屋さんと目があいます。

シンプルに黒で統一された私服は大人っぽく、黒髪が夏の風によってなびきました。





ドクンッーーー……





心臓あたりが痛くなりました。
怖いです。


その恐怖を紛らわしたのは喜川さんでした。




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