おばけなんてこわくない

1.[怪奇現象?](1/16)
本社の第一営業部で営業事務だった私が人事異動で営業所へ突然の配属移動。

社会人2年目の春

びっくりしたけど異動先の営業所が自宅から近かったので、まあいいかと。

営業所は家から電車で二駅だから朝もゆっくりできる。

朝の苦手な私にはこんなにありがたいことはない。

30分違うと電車の混みぐあいも全然違う。





営業所とはいえ本社に負けないぐらい立派な自社ビル。

もっとボロいの想像してたのに全然違ってた。

環線沿いの前面反射ガラスのオシャレな5階建てビル

本社とは違うのは倉庫も兼ねている建物もだけど
仕事内容も大変じゃないこと

呑気な私には本社の忙しく仕事をするよりも合っているかもしれない

営業は3人
事務員は私1人
倉庫の出荷が1人
パートさんが10人


1階が出荷場と種分けをするパートさん達のいるところ
2階は事務室と休憩所、ロッカーなど
3階から上は倉庫で在庫などが置いてある。



『彩(あや)ちゃん、お土産のお菓子あるから抜けて休憩室おいでよ』



内線でパートさんが声をかけてくれる。
ここへ来て、まだ3日だけど
みんな可愛がってくれる。

本当にアットホームで良い会社だ

今日は事務室の営業の人は出払っていて私一人

1階も荷物待ちで暇なんだろう



(その前にトイレ行こっと…)





休憩室の前通り過ぎてトイレに向かう

何人か気づいて手招きしてくれた

トイレに行くという私の素振りで皆が
「いってらっしゃーい」
と手をふってくれた




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