我が儘boyと狼野郎

★好き(1/9)



ほう…憂鬱…だね
憂鬱…なのかな?…わかんないやー…あはは

教室の窓を開けて冷たい風にあたりながら外を眺める
両掌に顎をのけて時折息を吐いてみる、真っ白な吐息がふわ、と出て広がっては消えていく
嗚呼…これ端から見たら青春してる様に見えるかな
見えないか、そうかー…あはは


そうやって何もかもぽやぽやしている僕の理由はただ1つ
そろそろ冬休みが近付くからである

何て言うの、浮かれてるって言うのかなこういうの
春じゃあるまいし
いやでも冬休みと云えばクリスマスでしょ、御正月に御年玉…
ふは…なんて幸せなんだ楽しいこと続きじゃないか!

でもそんな冬休みには1つ欠点があり
冬休みの間は先輩たちに会える確率も減るわけで…
あれ、もしかして僕冬休みの間僕誰にもずこばこ出来ないの?
という思考で一気にぽやぽや感が消えた

駄目でしょこんなの、だってずこばこだよ
一週間が限界なんだよっ、無理無理無理無理
……そうと決まれば、だ

僕は直ぐさま教室を駆け出した









―――
「……で、何で授業すっぽかしてまで付き合わされなきゃなんねぇの」

僕は教室を出た後イケメン先輩を呼び出し授業だと云うことにも関わらず開始の前に屋上へとやって来たのであった
いや、まぁこれにも色々僕の考えがあるのよ

「いいじゃ無いですか、ちょっと先輩にお誘いごとをと思ったんですよ」

うふふ、にこにこ
だってこんなのお願い出来る先輩とかこの人くらいだし

「お誘いって何だよ」
「まぁ…簡単に云えば、冬休みとかって暇ですか?」


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