中学生×高校生
清水琉生 1/10
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2人のいなくなった静かなテーブル。
斜め前の琉生は頭を抱えていた。
「さいっ…あくだ…。」
『ご、ごめんね。私と2人きりなんて嫌だよね。
律香先輩にはちゃんと謝っておくから。』
「…そうじゃない。…だけど、あいつが偶然いるなんてこと、ないか。」
ぶつぶつと独り言を言い出す琉生に戸惑う紗姫。
何が最悪なんだろう。
律香先輩以外にも不安要素はあるのかな。
もやもやと考えていると、琉生がスクッと立ち上がった。
「とりあえず店を出ましょう。
特にやることもないし、ブラブラ歩いてみましょうか。」
琉生の提案に紗姫は素直に頷いた。
お金はすでにあの2人が払っていたようですんなりと出られた。
明日、2人に返そうっと。
心のノートにさらさらとメモをする。
少し冷たい風に身を縮こませ、2人はマフラーを巻いた。
キンッと凍るような空気か寒くて、息を吐けば白くくもりそうだった。
もう11月下旬。
冬はすぐそこだ。
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