恋に落ちるその日まで -1st-
[2人の関係](1/12)
荘厳に彩られたガーデンチャペル。
まるで映画やゲームの世界のような、仮想の空間が広がっている。
「…すご…。本郷先生、こういうファンタジックなデザインもされるんですね」
「今回は大手のゲームメーカーとのコラボ企画だから、テーマが若者向けらしい」
場違いなところに来てしまったのでは?と感じるほどの異空間に、思わずキョロキョロと辺りの装飾を眺めてしまう。
今日は本郷の日本での仕事の一つとして、チャペルでの撮影があるということで、栞と神崎は視察として参加させてもらっているのだ。
「…よく参加させてもらえましたね?」
「この雑誌の編集長、前に一緒に仕事したことがあって…参加したいって言ったらいいよって…」
「そんな、軽い感じですか…?てか、私の予定も上手い具合調整されてましたし…」
「マーケティング部との会議を午後に変更しただけだろ」
「・・・なぜか、職場への私の視察申請もすでに出てましたし」
「元々俺は参加するつもりだったし、聞いたらどーせ月雲も参加するって言っただろ」
「だから予め私の分の申請も出しておいて、参加できるように会議の時間も調整して下さってたってことですか!?」
半分キレ気味に、神崎をじとっと睨む。
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