地味女と三波くん


過去と和解(1/18)






「ごめん、俺が昨日ちゃんと来てれば七桜が体調悪いの気づけたかもしれないのに」





三波くんは、悔しそうに、眉間に皺を寄せている。





「いいえ。体調管理が出来ていない私が悪いので謝らないでください」



「だって、昨日俺が遊び行かなきゃ、七桜は一人にはならなかっただろ?」




やっぱり遊びに、行ったんだ。




「昨日、バイト行ったら、いきなり今日飲みやるから、店探しとけて言われて、そのまま朝まで飲んで、酔っ払いの世話してたら、昼過ぎになってて、焦った」



「バイト、ですか」



「ん。俺店とかよく分かんないから、バイト先の子に手伝ってもらった。結局七桜に連絡できないし、知らない間に幹事にされたから、帰れなくて。ほんとごめん」



「い、いいえ」




かずくんの言った通りだ。
話さないと分からない。




「てゆうか、七桜の連絡先知らないの昨日気づいた。今まで七桜ん家にずっと居たから、勝手に持ってるて思ってた。ごめん」



「私も昨日、連絡先持ってないことに気づいたんです。だから、お互い様です」



「…七桜、抱きしめていい?」





そんなことを聞いてくる三波くんが可愛くて、私から抱きついた。





「…三波くん、ごめんなさい。私昨日三波くんと女の子が一緒にいるのを見て、三波くんを疑いました。本当にごめんなさい。」



「疑い?」



「駅のホームで見かけて、あまりにお似合いで…」








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