[神様は誰を見捨てるの…?](1/37)
それから、私達の幸せな月日は流れた。
何も変わらない、仲良しで、口喧嘩もして…
だけど心なしか翔太からの“愛してる”の言葉が増えたような気がする。
こうして私達は二年になった
「見えない〜っ!」
クラス発表の紙を前にして、人だかりで前が見えない私。
ポン
隣から頭の上に置かれた翔太の手。
「咲優…じゃあな…」
「え、え!?」
身長が高い翔太はクラス発表の紙が見えたはずなのに、私に何も言わずに去っていってしまった。
…しかも肩を落として。
それが表すのは、私と翔太が違うクラスだと言う事。
「…嘘ぉ…」
泣きそうになっていると、少しだけ視界が開けた。
隙間から覗くと、2−3の欄の一番上に“雨宮咲優”の文字が見えた。
「…3組かぁ…」
結局、翔太も佳奈も航大くんの名前も見つけられないまま重い足取りで教室に向かう。
途中、“咲優一緒のクラス〜!”とか“雨宮一年よろしくな!”とかみんな声をかけてくれたけど、苦笑いしか出来ない私。
…翔太と違うクラスなんて初めてだ。
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